マルスウイスキー越百 -Cosmo-

新しくジャパニーズウイスキーのマルス・モルトエイジ越百(こすも)を入荷しています。

マルス蒸留所

 このブランドは創業140年の鹿児島の焼酎メーカー・本坊酒造が作っているマルスウイスキー・ブランドで、長野県のマルス信州蒸留所と、鹿児島のマルス津貫蒸留所で作られています。マルス信州蒸留所はニッカの創業者の竹鶴政孝が摂津酒造で働いていたときの上司である、岩井喜一郎が顧問として建設したものだそうで、マッサンのノートを参考に作られたようですね。

 トラディショナルな二基のポットスチルで作り始め、マルス信州蒸留所の佇まいもどこかスコットランドの蒸留所を想わせる外観です。

©whiskymag.jp

 

越百 -Cosmo-

 爽やかかつ甘味があり飲みやすい。ラベルのゴージャスさとは裏腹に?、どこかなつかしい日本のブレンデッドウイスキーといった印象も。美味しいハイボールが作れます。

 

 水割りや、ロックを軽く飲みたいときにも良いかもしれませんね。

 

ウイスキーが売れるまで

 

 いろんな国産新ブランドがリリースされている昨今ですが、日本には意外と自社製のモルトウイスキーが少ないですよね。

 今回のマルス・越百もブレンデッド・モルト・ウイスキーです。一般的にブレンデッドモルトといえば、自社他社問わず複数種類のモルトウイスキーをブレンドして作られるウイスキーです。
 本坊酒造は鹿児島の本社工場にも大型の蒸留器があるので自社で様々なタイプの原酒をつくりだすことはできるでしょう。

 買ってきたウイスキーを合成して、自社ラベルをつけて売る。いままではこれが主流でした。仕入れたものに付加価値を付けて自社製品として売り出すのは商売の基本ですからね。いきなり創り出すことなんかできません。広島では少し前に話題になった戸河内ウイスキーなんかもそのひとつ。

 うちでもお遊びですが、ブレンドしてミニ樽で熟成したウイスキーを試してみましたが、やってみてその大変さがわかりました。樽に入れときゃいいってもんでもないようです。

 ウイスキーは製造から販売して何とか売り物になるまで、少なくとも2年はかかります。美味しいものをつくろうと思えば5年以上は当たり前です。

 ですが桜尾蒸留所で使われているようなハイブリッド蒸留器の登場によってジンやウォッカを同時につくれるようになったことで初年度から売上が計上できるようになったことがクラフト蒸留所群の誕生に大きく役立っていると感じました。

 アメリカのクラフト蒸留所でもよく見るこのタイプはドイツ製だそうで、アーノルド・ホルスタイン社のもの。一種類だけでなく数種類の蒸留酒造りを一式で賄うことができる新世代の蒸留機です。

 数年後、日本からも多くの美味しいウイスキー新ブランドの登場に、期待大です。

 

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