解説。カクテルメイク・5つの技法

 以前は、基本的なウイスキー用語をまとめて反響があったので、カクテルに関しても皆さんが気になりそうな作り方を羅列してみた。

 

シェイク

 カクテルの作りの花形と言えばシェイク。その機器をシェイカーという。材料と氷を入れて立体的に振る。
 材料を急速に冷やすためと、均一に混ぜて口当たりをよくするために行う。
 シェイカーの大きさや形状や素材など様々で、作りたいカクテルによって使い分ける。
 基本的にはベースとなるスピリッツと甘みであるリキュールやシロップ、そして酸味である柑橘系ジュースを混ぜる。
 旬のフルーツをふんだんに使ったカクテルを作るときには大型のボストンシェイカーを使ったりする。
 どんな氷を入れてシェイクするか、どのような振り方をするかで出来上がったカクテルの味に大きな差が出る。
 硬く締めた透明な氷から製氷機で作った溶けやすいものまで様々。
 氷の選びかた、作り方は人による。その人に合ったやり方がある。
 代表カクテルはギムレット、ホワイトレディ、サイドカーなど。

 

ステア

 ショートカクテルでもお酒とお酒を混ぜる場合や、マイクロバブルを作らずより穏やかに融合させたいときに使う手法。
 大型のビーカーのようなステア専用グラスに氷と材料を入れ、なるべく氷を解かさないように冷やしながら混ぜる(ステアする)。
 出来たカクテルはストレイナーを使い氷を切って、カクテルグラスに注ぐ。
 最も基本な手法でもあるし、最も難しいといわれる。
 マティーニなどがその最たる例。マンハッタン、マルティネスなど。

 

ビルド

 最もよく見かける作り方で、ステア技法が酒と酒なのに対しこちらはお酒×ジュース(割り材)となる。
 提供するグラスでそのままステアして作るやり方。
 大きなタンブラーやロックグラスなどに氷と材料を入れ、ステアして供する。
 シンプルがゆえにグラス選びや氷の組み方などちょっとしたことで一口目に影響が出る。
 内容量が多く、長く楽しめるカクテル作りに向いている。そのため時間が経ったときのバランスも考えて作られる。
 注ぎ入れる順番やステアのタイミングなど、使う材料の性質を考えてつくる。その性質とは比重、炭酸、香りづけなど。
 代表カクテルはジン&トニック、モヒート、ネグローニなど。

 

スローイング

 二つのタンブラーなどを使って高いところから低いところへ注ぎ、その勢いで混ぜるという手法。
 液体と空気を大胆に混ぜて香り成分を引き出すことができる。
 シェイクするほどではないロングカクテルをミックスするときや、泡立ち過ぎるのを防ぎたいときに使える。
 提供するときは別途グラスを用意して飾りつけをする。
 火をつけたウイスキーなどを注いだり、演出のために採用することもある。
 有名なものはブルー・ブレイザー。
 スローイング指定のカクテルはめったにないが、ハーブやスパイスを入れたブラッッディ・メアリーなどに応用できる。

 

ブレンダ―

 文字通りブレンダ―(ミキサー)を使って混ぜる方法。
 フレッシュフルーツ・カクテルやフローズンタイプを作るときに重宝する。
 フルーツはペストルで潰してボストンシェイカーで作ることもあるが、飲みごろに熟していないと難しく一長一短。素早く均一につくれるのでやはりブレンダ―は欠かせない。
 フローズン・ダイキリやフルーツを使ったその派生カクテルなどが有名。

 

 この他にもバーならではの材料やその作り方、最新技術やテクニックを駆使した技法などあるが、基本的な制作方法はこの5つを使うことになる。

 

 いかがでしたか。少し知っておくだけでもバーテンダーの作る方法を見るのがさらに楽しくなるんじゃないでしょうか。
 また違った方法や道具なども紹介できたらなと思います。

 

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